プロダクトデザイナーからDesignOpsへの移行
DesignOpsは、エンジニア向けのDevOpsの成功から生まれた、急成長中の熱いUXの分野です。世界最大級の企業では、リーダーやプログラムマネージャーとしてDesignOpsに参加する機会がたくさんあります。
本記事では、DesignOpsリーダーの役割や求められるスキル、DesignOpsの仕事を得る方法についてご紹介します。
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DesignOpsリーダーとは?
DesignOpsの主な目的は、デザイナーがデザインに集中できるように、プロセスを合理化し、余計なものを取り除くことです。
DesignOpsリーダーは、デザインリーダーと密接に連携し、組織がデザイン目標を達成するためのシステムとプロセスを確立します。この組織の内部に向けた役割は、チームのパフォーマンスとエンドツーエンドのデザインプロセスの最適化に重点を置いています。
Babylon社のAssociate Design Operations DirectorであるPatrizia Bertiniは、Measuring DesignOps Impactの中で、デザインリーダーとDesignOpsリーダーの役割を次のようにまとめています。
DesignOpsリーダー
内向き志向、プロセス重視
- ミッション: パフォーマンス
- 焦点: エンドツーエンドのデザインプロセスとチーム
- KPI :チームの健全性、支出、パフォーマンス指標
- 成果物 :オペレーションロードマップ&戦略
- スキル:変更管理
デザインリーダー
外向き志向、製品重視
- ミッション:製品(結果)
- 焦点: 製品・サービスのビジョンと個人
- KPI :製品・体験の評価指標
- 成果物:製品ロードマップ、デザイン戦略
- スキル: 影響力、交渉力
DesignOpsリーダーの任務
『DesignOps – How to Improve Your Design Workflow and Operations』では、DesignOpsの役割について詳しく説明していますが、ここでは、DesignOpsリーダーの主な役割と責任について説明します。
- オペレーション管理:長期的な目標を定めたオペレーションロードマップの作成及び、マイルストーンと目標を達成するために必要なトレーニングの特定
- プロセスデザイン: チームが仕事を完了するために必要なシステム、プロセス、ツールの作成及び、組織全体のコラボレーションのためのフレームワークの作成
- プロジェクト管理:UXワークフローの管理、タスクの割り当て、締め切りの設定、ボトルネックの解消など。また、デザインスプリントの企画・推進
- コミュニケーション戦略:デザインチーム間や組織全体で効果的にコミュニケーションをとれるようにし、誰もがアクセスできるようなデータ保存・共有システムの構築
- オンボーディング:新入社員を採用及び、彼らがチームに溶け込めるためのオリエンテーションやトレーニングの実施
- 文化:企業文化の浸透と個人の能力開発を目的としたチームビルディングの活動の企画
- 予算:コストの正当な理由とともにデザインチームの運営経費の概要の説明及び、予算の割り当てと設計業務のキャッシュフローの管理。
- 法務: 法務チームと協力し、ユーザビリティ参加者のためのNDAなどの法的文書の作成
- 調達:すべての購買決定を財務部門と管理
- ITとセキュリティ: IT部門と連携し、デザインツールの互換性・セキュリティの確保
DesignOpsに求められるスキル
DesignOpsのマネージャーやリーダーは、よくチームに新しいツール、プロセス、およびワークフローを導入することから、変更管理は彼らの核となるスキルの1つとなっています。Patrizia BertiniはMeasuring DesignOps Impactの中で次のように述べています。「DesignOpsは既存の現実を変えて、より大きな価値をもたらすものであり、非常に変革的な分野です。」と。
DesignOpsのリーダーは、優れたプロジェクト管理能力を持ち、チームを共通の過程と目標に向かって誘導することができるものであり、チームメンバーを効果的に管理するのに、デザインプロセス、ソフトウェア、およびテクノロジーを理解することは不可欠です。
DesignOpsリーダーは、初級のUXデザイナーからCレベルの経営陣やステークホルダーまで、すべての人と繋がる能力が必要になり、また、ワークショップ、デザインスプリント、その他のプレゼンテーションを主催するために、自信を持って人前で話すことができなければならないことから、彼らは優れたコミュニケーターであり、共同作業者なのです。
また、DesignOpsでは、予算管理や人事、技術、財務、法務、ITなどのステークホルダーとのコミュニケーション、組織の長期的なビジネス目標に沿った戦略策定など、優れたビジネスセンスも求められます。
DesignOpsチームを持つ企業
一般的にDesign Opsチームは、官僚制やサイロ、その他の非効率的な事柄がデザインプロセスを妨げているような、大規模な企業で見られますが、どんな企業でも、専門のチームやリーダーを設けることなくDesignOpsの考え方を適用することはできます。
『DesignOps 101: Guide to Design Operations』の第1章では、リーダーの有無にかかわらず、チームが適用できるDesignOpsに対する考え方について説明していますが、Nielsen Norman GroupはDesignOpsを主に3つの領域で定義しています。
- どのように一緒に働くか:より効率的な作業のためのチームを編成、連携、人間味溢れる環境や集まり作り
- どのように仕事を成し遂げるか:プロセスの標準化、デザインインテリジェンスに関する理解の共有、プロジェクトの優先順位付け
- どのようにインパクトを生み出すのか:管理責任を果たすために作業の測定、デザインの価値を伝えるツールとしての社会性、デザイン思考および関連する活動の活用
DesignOpsの考え方についてはこちらをご覧ください。また、Airbnbの”How we manage effective design at scale” という記事もぜひ読んでみてください。
大規模な企業でDesignOpsがどのように機能するかについての見解は、イギリスのCoop DigitalでDesignOpsマネージャとして最初の6ヶ月を記録したDave Cunninghamの記事を読むことをお勧めします。
スキルマトリクスとは?
スキルマトリクスとは、チームのスキルや技量を可視化し、プロジェクトに最適なメンバーを組み合わせるためのものです。DesignOpsリーダーは、主に3つの目的でスキルマトリックスを使います。
- プロジェクトに向けたスキルの組み合わせのデザイン
- スキルのギャップの特定と関連トレーニングの手配
- チームを補完するための特定のスキルを持つ人材の発掘と採用
スキルマトリクスについての詳細と作成手順は、こちらでご覧いただけます。
DesignOpsの仕事の探し方
まずは今の職場から始めましょう。『DesignOps 101: Guide to Design Operations』の第5章では、経営陣やステークホルダーにアイデアを売り込むことができるように、社内でDesignOpsを始める方法の概要を説明しています。
また、DesignOpsの求人は、以下のような一般的な求人情報サイトでも見つけることができます。
- Indeed
- Glassdoor
- LinkedIn Jobs
- ZipRecruiter
また、Elyse (Hornbacher) EshelとMeredith Blackが設立したDesignOps Assembly (DOA)もチェックしてみてください。DOAは、DesignOpsに興味を持つ人たちが学び、成長することを支援しており、米国、南米、オーストラリア、ヨーロッパに支部があります。
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