【UIデザイナー向け】 サイドバー の簡単なチュートリアル
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サイドバー は、ダッシュボードや設定などの主要セクションに素早くアクセスできるUIデザインの定番で、リンクやツールを一箇所に整理することでユーザビリティを向上させるナビゲーションツールです。
UXPinのプロトタイピング機能を使えば、折りたたみやスライドトランジション、レスポンシブデザインを備えたインタラクティブで高精度なサイドバーを簡単にデザインできます。無料相談およびトライアルはこちらから。
UI デザインにおけるサイドバーとは
サイドバーとは、通常、画面や Web ページの左側または右側に表示される縦長のパネルです。ナビゲーションの補助として機能し、メイン画面でコンテンツにアクセスできるようにしながら、重要なセクションやツール、設定へのアクセスを提供します。
サイドバーは、ユーザーがサイドバーを使う際に、コンテクストを失うことなく、アプリのさまざまな部分にサッとアクセスできるので、ダッシュボード、管理パネル、Web アプリケーションなどのコンテンツの多いインターフェースを構成する場合によく使われます。
サイドバーの主な機能
- ナビゲーション:サイドバーには、多くの場合、ダッシュボード、設定、その他のメイン領域などの主要なセクションへのリンクが含まれる。
- 階層構造:サイトバーでアイテムが階層的に整理されることで、メインカテゴリーとサブカテゴリーが表示される。
- 折りたたみ可能でレスポンシブ:多くのサイドバーは折りたたみ可能で、スクリーンスペースを最大化し、さまざまなスクリーンサイズ、特にモバイルビューに対応する。
- コンテンツの切り替え:場合によっては、ユーザーはサイドバーでさまざまなタイプのコンテンツや設定を切り替えることができる。
サイドバー3種
- 常設サイドバー:常に表示され、通常はアプリケーションや大画面のデザインに使われる。
- スライド/オーバーレイサイドバー:必要に応じて現れたり消えたりし、メインコンテンツに重なったり押し出したりするもので、モバイルやタブレットのインターフェースでよく見られる。
- アコーディオンサイドバー:コンテンツ量が多く、ユーザーの操作に応じてセクションが展開したり折りたたまれたりする場合に使われる。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
1.常設サイドバー
常設サイドバーは、常に画面上に表示される固定要素であり、何度も開けたり閉じたりせずにナビゲーションやオプションへクイックアクセスするための、一貫したエリアが備わっています。このタイプのサイドバーは、Google Drive や Trello のようなデスクトップのWeb アプリケーションのように、ユーザーが 「ファイル」、「ゴミ箱」、「設定」などのセクションに安定してアクセスする必要がある、大画面のアプリケーションでよく使われます。
常設のサイドバーは、クリック数を減らしてナビゲーション要素を見つけやすくすることで、ユーザビリティを上げますが、貴重なスクリーンスペースを占有するため、小さなスクリーンや、ナビゲーションよりもコンテンツ表示を優先するアプリケーションでは、コンテンツへの没入感を妨げてしまう可能性があります。
2.スライド式またはオーバーレイ式のサイドバー
画面スペースが限られているモバイルやタブレットのインターフェースでは、スライド式やオーバーレイ式のサイドバーがよく使われます。このサイドバーは動的で、横からスライドさせることができ、メインコンテンツに重ねたり横にどけたりすることができます。このデザインにより、ユーザーは必要に応じてナビゲーションにアクセスすることができ、画面はすっきりとします。また、スライドサイドバーは、ハンバーガーアイコンまたはスワイプジェスチャーでアクティブ化される事が多いことから、レスポンシブデザインにスペース効率の良いソリューションがもたらされます。
Facebook や Instagram のような SNS アプリ、または Slack のような Web アプリのモバイル版の多くは、機能性とスクリーンスペースのバランスを取るためにスライド式のサイドバーが使われています。スライド式のサイドバーは、モバイルフレンドリーなデザインには理想的ですが、それを開くのにユーザーアクションがもっと必要になることで、ナビゲーションプロセスにステップが追加され、アイコンに馴染みのない新規ユーザーだとオプションを見つけきれない可能性があります。
3.アコーディオンサイドバー
複雑なナビゲーションが必要なコンテンツが多いアプリケーションだと、アコーディオンサイドバーで多用途なソリューションを得られます。このサイドバーには、ユーザーがサイドバー自体内のコンテンツを表示や非表示にできる展開可能なセクションが含まれており、多くの場合は階層構造が提示されます。
Amazon のような EC サイトや、幅広いカテゴリーやフィルターがあるプラットフォームでは、複数のカテゴリーを整理して表示するのにアコーディオンサイドバーがよく使われます。それでユーザーは必要なセクションだけを展開し、サイドバーをコンパクトで管理しやすい状態に保つことができます。
また、アコーディオンサイドバーは、アクセシビリティと整理整頓のバランスを取ることから、大量の情報を効率的にナビゲートする方法が得られます。ただし、モバイル デバイスでは、特にユーザーがセクション間を速やかに移動する必要がある場合、頻繁な展開と折りたたみによってナビゲーションが遅くなってしまう可能性があるため、扱いにくくなるかもしれません。
デザイナーは、アプリケーションの目標、画面サイズ、ユーザーの期待に基づいて適切なサイドバータイプを選択することで、ユーザビリティの最適化やナビゲーションの強化ができ、よりまとまりのあるユーザー体験を生み出すことができるのです。
サイドバーをデザインする際の注意点
サイドバーをデザインする際は、UX(ユーザーエクスペリエンス)を上げ、ナビゲーションをサポートし、さまざまなデバイスでうまく機能するよう、以下のような重要な点を考慮しましょう:
サイドバーの目的とコンテンツの確定
- 明確さと関連性:主要なナビゲーション、コンテンツのフィルタリング、重要なセクションへのショートカットの提供など、サイドバーがどのような役割を果たすかを明確に定める。そしてユーザーに負担をかけないように、最も関連性の高い項目しか含めない。
- 階層化とグループ化:必要に応じてカテゴリーやサブカテゴリーを使い、コンテンツを論理的に整理する。また、関連する項目をグループ化し、ユーザーが必要なものを見つけやすいような自然な流れを作る。
画面スペースと応答性の最適化
- 折りたたみ可能:必要に応じてサイドバーを折りたたんだり広げたりできるようにデザインする。折りたたみ可能なサイドバーだと、特にスペースが限られているモバイルにおいて、スクリーンスペースの節約になる。また、ユーザーが折りたたんだ状態と展開した状態を切り替えやすいようにしておく。
- 応答性:サイドバーがレスポンシブで、様々な画面サイズに適応するようにする。さまざまなデバイスでサイドバーがどのように見えるかを考慮し、モバイルやタブレットのユーザーがタッチしやすいようにする。
視覚的な一貫性の維持
- UI 要素の一貫性:アイコン、フォント、スペーシングを統一し、視覚的に一貫性のあるデザインにする。一貫性のあるビジュアルで認知的負荷が減り、ユーザーがより直感的にナビゲートできるようになる。
- 有効なセクションを強調表示する:現在のセクションまたは有効なセクションを明確に示す。その際、通常は、さまざまな色や背景で強調表示すると、ユーザーはアプリ内のどこにいるのかを把握しやすくなり、ナビゲーションのエラーが減る。
アクセシビリティと使いやすさの確保
- キーボードとスクリーンリーダーの互換性:サイドバーがキーボードで操作でき、スクリーンリーダーと互換性があることを確認する。これには、適切なフォーカス状態の設定、ARIA ラベルの使用、支援技術によるサイドバーのテストが含まれる。
- わかりやすいアイコンとラベル:サイドバーの各項目の意味を伝えるために、説明的なラベルと直感的なアイコンを使う。特に優先順位の高いセクションについては、ユーザーが混乱するような複雑すぎるアイコンや不明瞭なアイコンは避ける。
フィードバックとトランジションの提供
- ホバーとアクティブ状態:ホバーやクリック時に微妙なアニメーションや色の変化を使って、サイドバーとのインタラクションに関するフィードバックをユーザーに提供する。これにより、体験がスムーズになるだけでなく、ユーザーのアクションが登録されているという安心感も得られる。
- 円滑なトランジション:サイドバーに折りたたみ可能なセクションやトグルがある場合は、インタラクションが流動的に感じられるようなスムーズなトランジションを追加する。突然の変化は不快感を与え、ユーザー体験に断絶が生じる可能性がある。
シンプルさと最小限の脱線要素
- 過負荷を避ける:リンクやオプションが多すぎるサイドバーで、ユーザーは圧倒されてしまう可能性がある。シンプルさを重視することで、最も重要なオプションのみを提供し、必要であれば他のオプションを折りたたみ可能なセクションにまとめる。
- 最小限のアニメーション:アニメーションでデザインはよくなることがあるが、過度な効果や派手な効果だとユーザーが脱線してしまう可能性がある。ナビゲーションに集中できるよう、アニメーションはさりげなく、かつ意図的に使う。
カスタマイズオプションの検討
- ユーザー調整可能なサイドバー:複雑なアプリケーションでは、ユーザーの好みに応じてサイドバー要素のカスタマイズや再編成ができるオプションを提供することを検討する。これにより、ワークフローに合わせてサイドバーを調整したい上級ユーザーのユーザビリティが上がる。
- ライト/ダークモード:読みやすさを上げ、特に長時間働くユーザーの目の疲れを軽減するために、「ライトモード」と「ダークモード」を提供する。このモードに適応するサイドバーは、より汎用性が高く、視覚的にも快適になる。
このような点に留意することで、機能的でユーザーに優しいサイドバーをデザインできることから、ナビゲーションの強化や、デバイス間でのシームレスな体験の提供を実現できるのです。
UXPinのサイドバーチュートリアル
UXPin でのサイドバー作成は簡単で、インタラクティブでレスポンシブなものにする柔軟性があります。以下で手順を一つづつ追っていきましょう:
ステップ1:サイドバーの構造をデザインする
- ボックスまたは長方形の追加:まずクイックツールから、または 「B 」を押してボックスツールを選択し、キャンバスの左端または右端に沿った長方形を描く。これがサイドバーの背景となる。
- 幅と位置の設定: 一般的なサイドバーであれば 250px など、デザインに合わせてボックスの幅を調整し、画面の左端または右端に合わせる。
ステップ2:サイドバー要素を追加する
- アイコンとリンクの追加:アイコンツールとテキスト要素を使って、メニューアイテム、リンク、アイコンを追加する。その際、レイアウトをすっきりさせるために、サイドバー内で縦に並べたり、等間隔に配置することができる。
- 要素のグループ化:アイコンやテキストなど、サイドバーのアイテムを全て選択してグループ化する(右クリックして「グループ化」を選択するか、Cmd/Ctrl + Gキーを押す)。これにより、サイドバー全体を1つのユニットとして動かすことができ、インタラクションの追加をより簡単に行える。
ステップ3:サイドバーをインタラクティブにする
- ホバーまたはクリックのインタラクションの追加:サイドバーをインタラクティブにするには、各アイテムにアクションを追加する:
- アイコンかテキストアイテムを選択し、右側の「インタラクション」パネルを開いて、別のページやセクションにリンクする「クリック」トリガーを設定する。
- アイテムを選択し、トリガーを 「ホバー 」に設定し、テキストの色を変えるなどのエフェクトを定めることで、ホバーエフェクト(ホバー時に色を変えるなど)を追加することができる。
- 表示の切り替え:折りたたみ可能なサイドバーにしたい場合:
- サイドバーの外側に 「トグル 」として機能するボタンを追加し、クリックされたときにサイドバーを表示/非表示するように、ボタンにインタラクションを設定する。
- サイドバーグループの設定で、最初は非表示にするために「表示:無効」を選択し、トグルボタンに 「表示 」アクションを設定する。
ステップ4:プレビューと調整を行う
- プレビューモードでテスト:プレビューをクリックしてサイドバーの外観と機能をテストし、クリック、ホバー、トグルなどのインタラクションが想定どおりに動作することを確認する。
- 応答性の調整:複数の画面サイズを想定してデザインしている場合、UXPin でブレークポイントを設定することで、モバイルではサイドバーを非表示にしたり、幅を変更したりするなど、小さな画面にサイドバーレイアウトを適応させることができる。
この設定により、折りたたんだり、広げたり、さまざまなページにリンクできるナビゲーションを備えた、完全にインタラクティブなサイドバーを作成することができることから、プロトタイプの使いやすさやリアルさがよくなります。アニメーションや特定のサイドバーの効果について、より高度なヒントをご希望の場合はお知らせください!
サイドバー が UI デザインにおいて価値がある理由
サイドバーは、複雑なアプリケーションであっても、ユーザーが見つけやすくて操作しやすい永続的なメニューを提供することで、ナビゲーションをよくしてくれます。また、重要なセクションへのアクセスが効率化され、ユーザーの時間やクリックする回数が節約されます。よくデザインされたサイドバーだと、ユーザーはアプリや Web サイト内のコンテキストを維持でき、インターフェースはすっきりと整理され、ひいては生産性が上がることから、UI デザインにおける貴重な要素となっています。
UXPin を使えば、インタラクティブなサイドバーの作成が簡単かつ強力になり、それでデザイナーは、ユーザーが純粋に参加できるリアルなプロトタイプを作成することができます。UXPin がインタラクティブサイドバーのプロトタイプに最適な理由を以下で見てみましょう:
本物のインタラクティブ性、本物の結果
UXPin の高度なプロトタイピング機能により、デザイナーは実際のアプリの動作を模倣した完全に機能的なサイドバーを作成できます。その際、折りたたみ可能なパネルやスライドトランジション、ネストされたメニュー項目を追加して、ユーザーが最終製品と同じようにプロトタイプ内を移動できるようにすることができます。また、ホバー効果、スムーズな切り替え、アクティブ状態などのサイドバーの正確なインタラクションをプロトタイプ化することで、デザインプロセスの早い段階で現実的なユーザーインサイトを得ることができます。
あらゆるデバイスに対応するレスポンシブデザイン
UXPin で、デスクトップからモバイルまで、さまざまな画面サイズにシームレスに適応するレスポンシブサイドバーを作成できます。この機能により、デザイナーはどのデバイスでも完璧に機能するサイドバーをプロトタイプすることができることから、レスポンシブなアプリや Web サイトの作成に非常に重要な、さまざまな画面サイズでの一貫したエクスペリエンスを提供できます。
デザインシステムと再利用性
UXPin のデザインシステム機能により、インタラクティブなサイドバーコンポーネントを保存し、それを複数のプロジェクトで再利用することができます。また、再利用可能なコンポーネントと UXPin の Merge テクノロジーにより、チームは実際の UI コンポーネントを使ってプロトタイプを作成することができます。
リアルなフィードバックによるユーザーテスト
UXPinでは、インタラクティブなサイドバーをテストすることで、実際の使用状況に基づいたフィードバックが得られ、直感的で効果的なデザインが可能になります。
UXPinは、サイドバーのインタラクションを構築・テスト・改善し、デザインと開発のギャップを埋める最適なプラットフォームです。無料相談およびトライアルはこちらから。