2025年の UX デザイン原則

 UXデザイン原則 - ユーザーが喜ぶための法則

 

企業が製品を作る際に考慮しないといけない重要な UX デザインの原則はたくさんあり、そういうった UX 原則は、デザイン思考プロセスを補完し、それでユーザー中心の意思決定が実現します。

そこで本記事では、組織がより良い製品を作るのに使える 16の UX デザイン原則について見ていきます。

UXPin の高度なプロトタイプとテスト機能により、デザインチームはユーザビリティの問題を最小限に抑え、より良いユーザー体験を生み出すことができます。今すぐ14日間の無料トライアルをぜひご体験ください!

1.ユーザー重視

ユーザーを重視するのは当然のことのように思えるかもしれませんが、多くのデザイナーは、まだユーザーを完全に理解するというよりも、個人的な好みや偏見に基づいて決定を下しています。

デザイナーは、必ずしもユーザーの問題を解決したり、製品に大きな価値を追加したりするわけではないデザインや技術革新に気をとられてしまうこともあります。

最良のデザイン決定は、ユーザーを理解し、彼らのニーズを満たすことから生まれます。なぜか ‐ 人のために製品をデザインしているからです!

多くの経験豊富な UX 専門家は、人間ではなくユーザーに焦点を当てると、デザイナーが人間を相手にしていることを忘れてしまい、そこで断絶が生じると考えています。

そこで人間中心設計という言葉に言い換えることで、UX チームは「デザインや技術的な問題を解決する」ことから、「人を支援する」ことへとシフトすることができます。

デザイン思考の原則に基づいてフレームワークを構築することで、以下のように常にユーザーを最優先に考えることができます:

  • 共感 – 人間(エンドユーザー)を知る
  • 問題を確定する
  • アイデアを生み出す
  • プロトタイプを作る
  • テストと反復を行う

人間中心設計についての詳細はこちらをご覧ください(英語)。

2.一貫性を保つ

デザインの一貫性は、いいユーザー体験を提供するのに不可欠な要素です。一貫性のないユーザー体験というのは、製品の一部を使いこなせなかったり、機能リリースやアップデートのたびに使い方を学び直さないといけなかったりするということになります!

デザイナーの目標は、矛盾を心配することなくユーザーのニーズを満たす製品を構築し、最終的に信頼と忠実な顧客を築くことです。

デザインシステムを構築することで、デザイナー、製品チーム、デベロッパーが常に同じ要素、タイポグラフィ、色、コンポーネント、アセットなどを使えるようになり、一貫性が生まれます。

デザインシステムをお持ちではない場合は、デザインシステムをゼロから構築するための7つのステップの記事(英語)をご覧ください。

3.わかりやすい

ユーザーがにとってわかりやすいコンテンツや体験を作りましょう。デザイナーは、誰でも常に最も簡単なルートを探していることを認識しておかないといけません。この競争の激しいテック業界において、使いやすいものを提供しなければ、他の誰かにされちゃいますよ!

オンボーディングが必要な製品であれば、ステップバイステップで分かりやすいマニュアルを用意しましょう。

UXPin のドキュメントは完璧な例です。まず、説明を分類しているので、探しているものをサッと見つけることができます。次に、小見出し、ステップバイステップの説明、説明ビデオなどを使ってコンテンツが整理されているので、情報がたどりやすく、消化しやすくなっています。

4.ユーザーに頭を使わせない

情報アーキテクトでありユーザー エクスペリエンスの専門家でもある スティーブ・クルグ氏は、著書「Don’t Make Me Think」の中で、「ユーザーとして、クリックできるかどうかについて 一瞬たりとも考えるべきではない」と述べています。

UX デザイナーは、製品、アプリ、Web デザインのデザインスタンダードに従わないといけません。例えば、ユーザーがナビゲーションを見つけると思わないような場所にナビゲーションを隠さないこと。ボタン、CTA、リンクが一目瞭然で、それでユーザーが希望の目的地まで行けるようにしましょう。

創造性と革新性は、競合他社が思いもつかなかった問題を解決することから生まれるのであって、ユーザーが基本的な基準やプロセスを学び直さなければいけないような体験を生み出すものではないのです。

人間心理と認知負荷が UX デザインにどのように関係しているかは、デザイナーはみんな学ばないといけないことです。認知負荷を最小化するのに製品デザインを最適化することは、より良いユーザー体験とブランドへの信頼を育むことになりますからね。

5.ビジュアルグラマーを理解する

1900年代初頭にバウハウス派によって初めて定義されたものであり、あらゆるデザインの構成要素は、点、線、面の3つの中核要素からなるというものです。

いい UX デザイナーは、この3要素を活かしてデザインの複雑さを最小限に抑える方法を理解しており、それで製品のナビゲーションはしやすくなり、ユーザーエクスペリエンスは上がります。

デザインが複雑になりすぎていると感じたら、基本に立ち返り、シンプルなデザイン要素を使って同じユーザー体験を生み出す方法を考えましょう。

6.まず問題を特定する

問題の特定は、デザイナーの直感ではなく、徹底的な UX リサーチとテストから来るものです。

UX リサーチャーは、根本的な原因を理解して正しい解決策を見つけるのに、なぜ問題が存在するのかを問い続けるべきであり、その際、プロトタイプのテストと反復が、問題の特定や解決に重要な役割を果たします。

適切なプロトタイプやテストツールがなければ、不正確な結果を得たり、存在しない問題を作り出してしまう可能性があります!

ちなみに UXPin は世界最先端のプロトタイピング&テストツールであり、デザイナーはデザインシステムを使って、テスト用の忠実度の高いプロトタイプをサッと作成できます。また、UXPin から直接プロトタイプを共有して、テストを通じて問題の特定や変更の追加、イテレーション(反復)を行いましょう!

14日間の無料トライアルにご登録いただき、UXPin が他のどのデザインツールよりもいい方法でユーザーの問題の特定や解決ができることをぜひご確認ください。

7.シンプルな言葉が一番

言葉はできるだけシンプルであるべきであり、デザイナーは理解しにくいような専門用語や内部用語の使用を避けるべきです。複雑な言葉で人を疎外すると、あっという間に顧客は去ってしまいますからね!

読みやすさは、たとえ高学歴のユーザーであっても、認知的負荷に大きく影響します。これは、ポイント4の「ユーザーに頭を使わせない」に通じるものがあります。

ちなみに、広く使われている文章作成支援ツールである「Grammarly」によると、文章を書く際には中学2年生(米国では13歳)相当の言葉を使うといいらしいです。

8.聴衆に共感する

共感は人間中心設計の核となる部分であり、これでデザイナーは理解を超えて、より深いレベルでユーザーとつながることができます。そしてデザイナーは、ユーザーやその苦労、環境を関われるように、共感を利用します。

共感マップは、ユーザーが以下のように何に共感するかを特定することで、デザイナーが共感できる、UX リサーチのツールです:

  • 見る
  • 聞く
  • 考える
  • 感じる

そしてチームは、最初のリサーチやユーザビリティテストの際にエンパシーマップを使って、さまざまな感情や感覚を特定します。ユーザーをより深いレベルで理解することで、彼らが表現したり言葉にしたりしないかもしれない問題を特定することができるのです。

9.フィードバックの提供

マイクロインタラクションアニメーションを使ってユーザーとコミュニケーションをとり、彼らの行動に対するフィードバックやコンテクストを提供しましょう。

例えば、アクションの処理に時間がかかる場合は、スロッバーや読み込みのアイコンを使ってユーザーに待つように知らせましょう。また、エラーメッセージは、フォームの入力ミスを強調するなど、ユーザーが問題を修正できるようにしましょう。

そして、常にポジティブなユーザー体験を提供すべく、ブランドメッセージに沿った一貫したフィードバックを使いましょう。

10.ビジネス価値を忘れない

デザイナーは、「ユーザー」と「ブランド」という2つの存在を満足させないといけません。ユーザーを重視するのは、売れる製品を作るのに不可欠ですが、デザイナーはデザインでビジネス価値が生み出されることも保証しないといけません。

ビジネス価値と人間中心設計はよく被ります。例えば、より速くてスムーズな eコマースのチェックアウト体験で、コンバージョン率(ビジネス価値)は上がりユーザー体験(ユーザー中心)はよくなります。

なので、ユーザーの問題を解決しようとするときは常に、同時にビジネス価値を生み出す機会を探りましょう。

ポーランドを拠点とするエージェンシーである HERODOT の エヴェリナ・ウシュチェク氏は、ビジネス価値に対するデザイナーの義務「いい UX デザイナーは、ユーザーの目標とビジネスの目標をうまく結び付けて、ユーザーと企業の両方が利益を得られるようにしするものです。」という簡潔な文で要約しています。

2014年の INFRAGISTICS の調査ユーザーエクスペリエンスのビジネス価値」から、素晴らしい例4つを以下に挙げましょう:

Bank of America

  • デザイナーの行動:登録プロセスのユーザーセンター再設計
  • 結果:登録が45%アップ

Anthropologie (アパレル企業)

  • デザイナーの行動: チェックアウトプロセスの UX 再デザイン
  • 結果:売上24%増

GFK (コンサル会社)

  • デザイナーの行動:購入ボタンのデザイン変更
  • 結果:売上5億ドル増

ユナイテッド航空

  • デザイナーの行動:ユーザーリサーチ
  • 結果:オンラインチケットが200%アップ

UX デザインによるビジネス価値の創造についての詳細は、INFRAGISTICS の12 ページにわたる調査結果をご覧ください。

11.ユーザーテスト

6番目の「まず問題を特定する」と同様、ユーザーテストは、デザイナーが経験則に基づいた推測をするのではなく、実際のユーザーの問題を理解するのに極めて重要です。

ユーザビリティテストで、UX チームは以下のような貴重なフィードバックやユーザーインサイトを得られます:

  • ユーザーの問題を解決するためのデザインコンセプトを検証する
  • 修正すべきユーザビリティの問題を明らかにする
  • 改善の機会を発見する
  • ユーザーについてもっと知る
  • ビジネス価値の機会を特定する

チームは概念化から最終的なデザインハンドオフまでテストを行い、解決すべき問題を常に探し、その解決策を検証すべきなのです。

テストについての詳細は、以下の記事をご覧ください:ユーザビリティテスト とは?成功させる6つの秘訣

12.視覚的階層

視覚的階層構造で、ユーザーが重要な要素を識別して必要なものを見つけるのにさっと見渡せるように、製品や画面のレイアウトを整えることができます。

その際デザイナーは、色、コントラスト、スケール、グループ分けなどの明確なバリエーションを使うことで、視覚的な階層を作り出します。

視覚的階層のいい例は、ライターがヘッダータグを使って記事内のコンテンツを構造化して整理する方法です ‐ 本記事で行われていますね!

ニールセンノーマングループのお役立ち記事である「 Visual Hierarchy in UX: Definition.(UXにおける視覚的階層:定義)」をご覧ください。

13.アクセシビリティ

アクセシビリティは、ハンディキャップのあるユーザーにも有効な製品を作るための重要なデザイン上の考慮事項です。また、アクセシビリティでは、Google が言う「次なる10億人のユーザー」(テクノロジーを初めて使う人たち)が誰であるかも考慮すべきです。

アクセシビリティに関する主な考慮事項には、以下のようなものが挙げられます:

  • スクリーンリーダーでコンテンツと指示を確実に解釈できるようにする。
  • 色とコントラストで読みやすさが損なわれないようにする。
  • 全ユーザーがリンクとナビゲーションを理解できるように、アイコンとテキストを組み合わせて使う。
  • 読みやすいフォントとテキストサイズを使う。

UX デザイナーは、デザインツールにアクセシビリティチェッカー機能が備わっていないので、こうした配慮を忘れがちです。

UXPin では、「視覚にハンデがあるためにデジタルのエクスペリエンスから排除されたと感じる人がいるべきではない。 」と思っています。なので、アクセシビリティ機能をデザインエディタに組み込みました。

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14.ユーザーに主導権を与える

できる限り、ユーザーが簡単に変更したり、送信した情報を編集できるようにしましょう。例えば、チェックアウトフローの各画面に[戻る]ボタンを設けることで、ユーザーはエラーの修正や、変更ができます。

また、人が一度下した決定を強制することは決してせず、意図的かどうかにかかわらず、ユーザーに誤解を与えないように常に注意しましょう。

多くの組織では、(通常はサブスクリプションを継続するインセンティブを提供するようなところで)設定でオプションを非表示にしたり、サポートに連絡させたりすることで、ユーザーがサブスクリプションを取り消し難くなるように仕向けているところもあります。

ユーザーが自分の考えを変えたり情報を編集したりすることが制限されれば、ブランドに対する不信感が生まれ、顧客は他の解決策を探すようになってしまいます。

15.デザインハンドオフ

内部的なプロセスとはいえ、デザインハンドオフ(引き継ぎ)がうまくいかないと、不必要な遅延が起きたり、技術的なミスを招いたりして、ユーザーに悪影響を及ぼしかねません。

なので UX チーム、プロダクトデザイナー、デベロッパーが協力してプロセスやプロトコルを開発し、デザインハンドオフを最小限のエラーでスムーズに行えるようにしないといけません。

そこで、UXPin Merge だとデザインと開発のギャップが埋まります。まず、Merge を使うと、デザイナーはデザインチームが完全に機能する忠実度の高いプロトタイプを作成できるように、(Git または Storybook との統合で)コンポーネントをレポジトリと同期することができるので、テストは改善され、ユーザビリティの問題は軽減されます。

そして、UXPin の Spec モードで、デベロッパーがデザインに関する詳細な情報を得ることができる簡単なハンドオフプロセスが促進されます。

  • プロパティの検査:サイズ、グリッド、色、タイポグラフィなど、要素やコンポーネントの CSS を取得する。
  • 距離の測定:要素にカーソルを合わせると、要素とキャンバスのエッジ間の距離が表示される。
  • スタイルガイド:製品のデザインシステムの概要で、該当する場合はアセットをダウンロードするオプションもある。

UXPin Merge のパワーと、React 用の Git 統合やその他の一般的なフロントエンドライブラリ用の Storybook を使って、お好みのテクノロジーに接続する方法について見てみましょう。

16.再評価と見直し

UX デザインの素晴らしい点のひとつに、UX デザインが常に進化することで、組織は製品とユーザー エクスペリエンスを継続的に改善できるという点があります。

そして新製品やリリースが発表されると、以下のようにデータの分析や、デザインの見直し作業が始まります。

  • 数千人、数百万人が使った場合、その製品はどのように機能するか?
  • ユーザーは想定通りに製品を使っているか?
  • ユーザー体験の改善に使えるショートカットをユーザーが使っているか?
  • ユーザーの行動について、ヒートマップで何がわかるか?
  • ユーザーはどこでサインアップやチェックアウトをやめてしまうのか?

製品のパフォーマンスを分析する際、チームは常にユーザー体験を上げる方法を探すと同時に、ビジネス価値を高める道を探るべきなのです。

まとめ

ワークフローの改善や、ユーザーへのより良い製品体験の提供のために、この16の UX デザイン原則を活かせますように。これは決して網羅的なリストではないので、常にプロセスを改善する方法を探すことをお勧めします。

UXPin は、企業の健全な UX デザイン原則の育成に役立つコラボレーションデザインツールでであり、デザイナー、製品チーム、デベロッパー間のギャップをうまく埋め、UX デザインプロセスのあらゆる側面を改善する唯一のデザインツールです。

まずは14日間の無料トライアルで、UXPin の新しいデザインの世界をぜひお試しください!

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